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カテゴリ:写真フェスティバル( 6 )


2016年 11月 01日

オブスキュラ写真フェスティバル (マレーシア、ペナン島)

Obscura Festival of Photography 
http://www.obscurafestival.com/

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 アジア・パシフィック・フォトフォーラム(APPF)のディレクターズ・ミーティングが、今年の8月、マレーシア、ペナン島のオブスキュラ写真フェスティバル主催で行われた。オブスキュラは2013年より毎年夏に開催されている写真フェスティバルで、アジアパシフィック・フォトフォーラムには東川と同じく2014年12月から参加している。
 マレーシアにはクアラルンプール写真フェスティバル(http://klpf.com.my/)もあり、今年で第20回目を迎える(1997年より開催)が、写真及び旅行をテーマとする雑誌が主催しているため、どちらかといえば商業的で、ビジネスチャンスを提供する場のようだ。
 オブスキュラは、そうしたビジネスに直結するような場としてではなく、マニフェストには写真家、写真愛好家、アートラバーたちのための場をつくり、「Education」「Exchange」「togetherness」を促進するものとある。国内外の作家の展覧会だけでなく、写真家を目指す若手作家たちのマスタークラスや、ワークショップ、ポートフォリオレビューも行っており、写真について真摯に語りあうことのできるプラットフォームになることを目指している。枠組みとしてはアンコール写真フェスティバルを手本に組み立てられているように思われた。
 展示会場は点在しており、歩いて周るには土地勘がないのと熱中症になりそうだったので、タクシーをチャーターして会場をまわった。メイン会場のHin Bus Depotのほか、廃屋のような建物内や、バーの一角、リノベーションされてギャラリーなどに使われているコロニアルスタイルの建物、カメラ博物館など。もともとギャラリースペースとして機能しているHin Bus DepotやWhiteaways Arcadeを除いては、どこもひっそりとしていて、そこに展示があることを知らなければ誰も入ってこないような場所も多かったが、ロシア出身のAlisa Resnikの闇に沈んだ内面を浮かび上がらせるような世界を写しだした写真などは、朽ちかけた場の醸成する雰囲気とあいまって、しばし時間を忘れて佇まずませるものとなっていた。
 フェスティバルの主会場となったHin Bus Depotには、第29回(2013年)東川賞海外作家賞を受賞したミンストレル・キュイクがアーティストたちと共同で運営するオールタナティブスペースのRun Amok Gallery(http://runamok.my/wordpress/)もあり、展覧会だけでなく、身近な社会的問題を扱ったトークを行ったり、ジンを発行したりなど、幅広い活動を行っている。
それにしても、噂には聞いていたがペナンは食事が美味しい。海鮮出汁をベースにした食事はどれも好みだった。

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メイン会場Hin Bus Depot
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Hin Bus Depot中庭
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Alisa Resnik展示「The Immense Night]
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マレーシアの写真家Eiffel Chongの展示「Royal Malaysian Police」@Whiteaways Arcade
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ニュージーランドの写真家Anne Noble(第31回東川賞海外作家賞受賞者)の展示「Whiteout Whitenoise」@Whiteaways Arcade
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by curatory | 2016-11-01 12:22 | 写真フェスティバル
2014年 12月 24日

アンコール・フォト・フェスティバル&ワークショップ  Angkor Photo Festival & Workshop

 
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 2005年に創設されたアンコール・フォト・フェスティバル&ワークショップ(APFW)。東南アジアで開催されるフェスティバルとしては最も長く、今年で10回目になるそうだ。アジア・パシフィック・フォトフォーラムのミーティングも兼ねて、12月の第一週目に、はじめて参加する機会を得た。
 ほとんど予備知識もないまま、地図を頼りにホテルからメイン会場となるロフトに向かう。道に迷っていると、たまたま前からアントワン・ダガタが歩いてきたので、つかまえて場所を教えてもらう。フェスティバル事務局に顔を出すと、プログラム・ディレクターのフランソワーズ・カリエと、アジア・コーディネーターのジェシカ・リムが忙しそうに働いていた。
 APFWはフランソワーズ・カリエが創設したのかと思っていたら、彼女は2007年からの参加で、もともとは、現在もディレクターをつとめるジャン・イヴ・ネイヴァルが創設したものらしい。事務局の主軸となるのはこの三人で、ジャンはフランス、フランソワーズはベルギー、ジェシカはシンガポールの出身という、つまり生粋のカンボジア人ではないチームによって運営されている。多分、このことがAPFWを特徴づけるうえで重要な意味をもっているのだろう。ネイヴァルはAPFWの主軸として、「発見(Discover)」「教育(Education)」「分かち合い(Sharing)」の三つを挙げているが、そのなかでも、「教育」の比重は大きい。
 カンボジアでは、1975-79年のクメール・ルージュの政権のもと、100~200万人ともいわれる数の死者がでて、中でも知識階級は標的にされた。その結果、教師、医者、芸術家といった多分野の、若年層を指導する立場のものがほとんどいなくなった。そうしたなか、一から何かを築き上げていくことは非常に厳しい。カンボジア人ではないチームが、写真における「教育」に比重をおいた活動をカンボジアで展開するということの意味は大きい。
 APFWはフェスティバルであるとともに、ワークショップの場でもある。フェスティバル中にシエムリアップ市内の各所で展開される展示によって、アジアの写真家に発表の場を提供するだけでなく、活躍中の写真家たちを指導者に招いて、ポートフォリオの提出を経て選抜された若手写真家たちにワークショップを無料で提供する。そこで指導を受けた卒業生たち(今では300人以上になるらしい)が、今では世界で活躍する写真家へと成長しているという。
 もう一つ重要なワークショップとして、アンジャリ・フォト・ワークショップがある。これは2005年にアントワン・ダガタが主導してはじめたもので、元ストリートチルドレンを対象にした写真のワークショップだ。これを機に、ストリートチルドレンに食べ物や教育、福祉を提供するアンジャリ・ハウスが設立され、毎年フェスティバル期間中に、写真家たちをテューター(指導者)とし、アンジャリ・ハウスの子供たち50人ほどをシエムリアップ各所に連れて行き、写真を撮る10日間のワークショップをする。最終日には子供たちが撮影した写真のプロジェクションが行われ、一人ひとりに言葉が添えられた写真プリントが手渡されていた。スライドで投影される子どもたちの写真は、カメラを通して新たな世界を発見することの悦びと、写真を通じた表現の可能性を模索するような、嬉々とした手ごたえと成長を感じさせるものだった。以前に観た映画「未来を写した子どもたち」でも、インド・コルカタの買春窟で生まれ育った子供たちにカメラを手渡し、一人ひとりが新たな世界を見出していく様が写し取られていたが、カメラを介しての視覚コミュニケーションには、たくさんの可能性が開けていると思う。絵作りを競うのではなく、世界をどう解釈するかが重要なのだ。
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 一方の展覧会は、市内各所の主に屋外で展開されていた。特に今年から、写真に興味のない道行く人たちにも気軽に見てもらおうと、屋外展示を増やしたらしい。小さい町なので、中央を流れるシエムリアップ川沿いを中心に3、4時間ほど歩き続けて、すべての展示を見て回ることができた。パネルに大きく引き伸ばされた写真が、野ざらしで立っているので、目をひきやすい。フランソワーズ・カリエが写真におけるストーリー性を重視することもあってか、APFWはドキュメンタリー系の写真フェスティバルだとされているが、長江のダム建設の写真(A Quiet River, Zeng Nian)や、絶滅危惧種の売買を扱った写真(Trading to Extinction, Patric Brown)など、確かにドキュメンタリー的な写真が多かった。一方で、最近の傾向として、コンセプト的な比重も強い作品、たとえば頭に荷を載せた人々のポートレイトを撮ったFlorian de LasseeのHow much can you carryなども展示してあった。
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 カンボジア出身の写真家はまだあまり多くは育っていないようだが、そのなかでも海外での発表の機会も多いキム・ハク(Kim Hak)の写真は見応えがあった。ロン・ノル政権崩壊後の1975年から家族が受けた苦難の日々の記憶となる物(知識階級であったことを隠すために、ほとんどの写真や身分証明書、記念の品は捨てられてしまった)を撮影した「Alive」のシリーズはビジュアル的にも洗練された力強いものだった。
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 総じて、熱気に満ちた、祝祭感のあるフェスティバルだったといえる。フェスティバル参加者が家族のような親密さを保てるように、事務局側が意識的にイベントの規模が大きくなりすぎないような工夫もしているのだというが、すべてのイベントは形式ばらず、和気あいあいとした雰囲気のなかで催された。とはいえ、内輪な雰囲気というのとはまた違うオープンさも備えている。メイン会場のロフトも、1階は飲食ができるスペースとなっており(台湾系中華料理が美味)、事前登録も料金も必要のないポートフォリオレビュー(プリントを見せるのではなく、アイパッドなどに保存された画像を見せるのが主だった)も、その席で行われていた。気軽に、けれども真摯にという意識が共有されているように思われた。リピーターが多いのもうなずける。東南アジアの、カンボジアで開催される写真フェスティバルとして、存在感と必然性とを兼ね備えたフェスティバルだ。
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アンコール・フォト・フェスティバル
http://angkor-photo.com

フェスティバル創設のきっかけや、10年目を迎えてについては以下のインタビューが参考になる。
Angkor Photo Festival. The Interview: Jean Yves Navel
http://notonlyphotography.com/tag/jean-yves-navel/

10 Years of Angkor Photo Festival: Interview With Francoise Callier
http://invisiblephotographer.asia/2014/02/08/interview-francoisecallier-angkorfest/

カンボジアでのアントワン・ダガタを撮影したドキュメンタリー映画のトレーラー
The Cambodian Room: Situations With Antoine D'agata(2009)
http://www.imdb.com/video/wab/vi2840266009/
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by curatory | 2014-12-24 12:10 | 写真フェスティバル
2014年 12月 15日

写真フェスティバルのネットワーク

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 アートによって地域の活性化を目指す試みはここ十数年(あるいはもう数十年といっていいのかもしれない)のトレンドとなっている。そのなかでも、もっとも手軽に参加でき、展示も比較的簡単な写真は、フェスティバルとしての恰好の素材を提供している。世界各地で写真フェスティバルが次々と生まれては消え、現在でもそれなりの規模をもつものだけでも、100近くの写真フェスティバルを数えあげることができる。
 そうしたなか、フェスティバルの差異化と、協力関係をもとめて、いくつかのフェスティバルはネットワーク作りを推進している。その嚆矢となったのがフェスティバル・オブ・ライト(FOL)だろう。FOLは、フランスのアルルをはじめ、ヒューストンのフォトフェストや、様々なフォトフェスタで顔見知りになったフェスティバル関係者たちが集まって1994年からミーティングを重ねてきた。現在、アルル、ヒューストン、メキシコ、モントリオールなど、世界約20か国の30近くのフェスティバルが集まっている。FOLの目指すところは、メンバー間の協力と宣伝、スポンサーを得るための助言、良質な写真と写真プロジェクトを世界中に広めることなど。互助的で友好的な、ゆるやかなネットワークを生み出しているといえるだろう。
 このFOLのメンバーでもある、オーストラリアのヴィクトリア州にあるバララット・フォト・ビエンナーレが主導して、2010年には、オーストラリアとニュージーランドのあわせて7つの写真フェスティバルが協同し、アジア・パシフィック・フォトフォーラム(APP)を創設した。このフォーラムが目指すところも、アジア・パシフィック地域の写真家やプロジェクトを支え、相互に連携をとりながら協力することだ。年々メンバーが増え、8か国10フェスティバルを数えていた。
 今年の8月、APPのメンバーであるニュージーランドのオークランド写真フェスティバルのジュリア・ダ―キンが東川町国際写真フェスティバルを訪れる機会があり、東川フェスもAPPメンバーに推薦されることになった。そして、この12月4日に、アンコール・フォト・フェスティバル中に開催されたAPPメンバー総会をへて、東川フェスのAPP加盟が正式に決定した。今年は東川のほかにもマレーシアのオブスキュラ、オーストラリアのシマー・フォト・ビエンナーレが加わり、これによってAPP参加フェスティバルは、10か国13フェスティバルということになる。
 今後は加盟フェス同士の積極的な情報交換や、人的交流が期待される。来年度の東川賞国際写真賞は対象国がニュージーランドに決まっているが、このリサーチも、オークランド写真フェスティバルから協力をいただけることになった。また、来年度の写真甲子園ではアジア地域を対象とした、第一回高校生国際写真フェスティバルも開催予定だが、これについても、APP参加フェスの協力をあおぐことになるかもしれない。まだあまり詳しいことはわからないが、とりあえずのところは、まずまずの滑り出しといえるのではないだろうか。
 写真の町の30周年を記念する今年、東川町は「写真の町」に加え、「写真文化首都」宣言なるものを発表した。「写真文化首都」という途方もない提案に、聞いた当初は唖然としたが、遡って30年前に写真の町を宣言したときのことを考えると、それもおそらく突拍子もないことだったにちがいない。30年が経過して、日本の写真界での認知度は高まった。写真文化首都宣言も、これから地道に活動を続けていけば、30年後は何かしらの枠組みを作りあげているかもしれない、とまずは期待をこめてエールを送りたいと思う。
 また、東川町が目指しているのは海外との連携だけではない。APP参加に先行して、日本国内の写真フェスティバルのネットワーク作りもすでに試みてられていた。去る9月20日、21日の二日間に、東川町では東アジア写真文化国際フォーラムが開催された。そのプログラムの一部として、写真文化推進連絡協議会総会が開かれ、国内で行われている写真フェスティバルの関係者が東川に集まり、最初の会合をもった。
 参加したのは、フォトシティさがみはら、フォトネシア沖縄、塩釜フォトフェスティバル、写真の町シバタ、入江泰吉記念奈良市写真美術館の関係者などで、今後の連携の可能性について、話あいがもたれた。どのような関係が築けるかは未知数のところも多いが、来年の東川フェスにフォトネシア沖縄が協力して、ワークショップを開催することが決まっているなど、こちらも新たな展開が生まれるかもしれない。また、フォーラムでのシンポジウムの席上で、こうした国内のフォトフェスティバルをつなぐプラットホームとなるようなHPを、ぜひ東川町が主導で作ってもらえればという声も参加フェスティバルからあがった。「写真文化首都」にふさわしい案かとも思うので、早期に実現すればよいと思う。
 30周年を記念して、東川町はまた新たな一歩を踏み出そうとしている。それはそれで、見守っていくべき事柄だろうと思うのだが、その一方でどうしても気になることがある。新境地を追い求めるのもいいのだが、もう一度足元をじっくりと見つめ直し、本当に根付くべき文化のこと、土地と写真との関わりあい、写真の町としての在り方を、今一度振り返って考えてみる必要もあるのではないだろうか。それは、30年間で集まった収蔵作品のカタログを作るといった手合いのものだけで済まされる話ではない。(もちろん、それも必要だが。)年月を経ることによって、当然様々な蓄積はできていく。しかし、その蓄積を実のある「知」へと変えていくためには、一度踏みとどまってじっくりとした検証作業を経るべきだ。その対話のなかに人々をまきこむことによって、そこではじめて写真についての新しい文化が生まれてくるのではないだろうか。写真文化首都とは、外に向かって開かれていくものであるとともに、内向きに深く掘り下げていくことによっても生まれる、凹凸をもった磁場のようなもの。そうした特異点であろうとする意志と場を、たえず更新して生み出していく必要があるはずだ。



フェスティバル・オブ・ライト Festival of Light(FOL)
http://www.festivaloflight.net/index.php

アジア・パシフィック・フォトフォーラムAsia Pacific PhotoForum(APP)
http://www.asiapacificphotoforum.org/
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by curatory | 2014-12-15 14:58 | 写真フェスティバル
2013年 05月 17日

国内外の写真美術館(写真センター)(覚え書)

海外作家賞のリサーチにおいて、その土地の写真美術館はとても頼りになる。
気になったところを適宜ピックアップしてみた。

<アメリカ>
Intermational Center for Photography(ICP)、ニューヨーク
http://www.icp.org/
1974年にコーネル・キャパによって創設される。The ICP Schoolのほか、情報センターなども併設。

George Eastman House International Museum of Photography and Film、ロチェスター、ニューヨーク
http://www.eastmanhouse.org/
1949年に開設。イーストマン・コダック社が母体となり、写真、フィルムの収集、保存、普及を目的とする。

Houston Center for Photography、ヒューストン
http://www.hcponline.org/pages/home.asp
1981年に創設された写真センター

Museum of Contemporary Photography, コロンビア
http://www.mocp.org/
1974年にできたChicago Center for Contemporary Photography を引き継いで、1984年にシカゴのコロンビア・カレッジに設立される。

Museum of Photographic Arts、サン・ディエゴ
http://www.mopa.org/
1972年から素地が築かれ、1983年に創設された写真を専門とする美術館。19世紀から今日にいたるまでの写真コレクションがある。

<カナダ>
Canadian Museum of Contemporary Photography (CMCP)、オタワ
http://www.ottawakiosk.com/ad.php?url=http://cmcp.gallery.ca/
1985年に創設される。カナダ国立ギャラリーのなかに併設される。

<フランス>
Maison Européenne de la Photographie(MEP)ヨーロッパ写真美術館、パリ
http://www.mep-fr.org/
1996年に開設された写真・映像資料専門の美術館。ロバート・フランクを起点とし、1950年代以降の写真、映像資料を中心に所蔵する。展示のほか、図書館、ビデオテーク、オーディトリアムを備え、写真への様々なアプローチを提供する。

<ドイツ>
Museum für Fotografie、ベルリン
http://www.helmutnewton.com/
2004年に開設。ヘルムート・ニュートン・ファウンデーションのコレクションを所持している。

<オーストリア>
Fotomuseum WestLicht ウィーン
http://www.westlicht.com/index.php?id=4&L=1
2001年に開設。写真とカメラのコレクションをもとにしたギャラリー。写真機材と写真との関係を示すことに重点を置く。

<イギリス>
The Photographers’ Gallery、ロンドン
http://thephotographersgallery.org.uk/
1971年にSue Daviesによって創設された、ロンドンで最も大きい写真を専門にしたギャラリー。1989年に5 Great Newport Streetに場所を移して拡張する。2008年にRamillies Streetに移転する。写真専門書店も併設されている。

<アイルランド>
Gallery of Photography、ダブリン
http://www.galleryofphotography.ie
アイルランド初の写真センターとして、1978年に創設される。1995年に現在の地に移転。

<オランダ>
Nederlands Fotomuseum、ロッテルダム
http://www.nederlandsfotomuseum.nl/component/option,com_nfm_doelgroeppaginas/Itemid,642/lang,en/
Nederlands Foto Archiefを引き継いで1989年に創設され、2003年に現在の形にいたる。

Museum huis voor fotografie marseille、アムステルダム
http://www.huismarseille.nl/en
アムステルダム最初の写真美術館。

Foam Fotograpiemuseum Amsterdam、アムステルダム
http://www.foam.org/
2001年に創設。Foam Magazineも出版している。

Fotomuseum Antwerp、アントワープ
http://www.fotomuseum.be/en/index_fomu.jsp?layout=fomu
2004年に創設。写真作品のほかに、写真関連機材などのコレクションも豊富。

<スイス>
Fotomuseum Winterhur、ヴィンタートゥール
http://www.fotomuseum.ch/index.php?id=501&L=1
1993年に創設される。近現代の写真家のマスターピースのほか、現代写真家の写真を展示する。

Musee de L’Elisee Lausanne、ローザンヌ
http://www.elysee.ch/en
1985年に創設。Ella Maillart、Nicolas Bouvier、Charlie Chaplinのコレクションを所持するほか、多数の写真コレクション

<スウェーデン>
Fotografiska, The Swedish Museum of Photography、ストックフォルム
http://spwk.eu/Contact-Us/About-Fotografiska
2010年に開設。ストックフォルム写真週には、ポートフォリオレビューなどが行われる。

<フィンランド>
Finnish Museum of Photography、ヘルシンキ
http://www.valokuvataiteenmuseo.fi/en
フィンランドの写真美術、文化を推進するために1969年に創設される。

Northern Photographic Center, オウル
http://www.pohjoinenvalokuvakeskus.fi/en/
アート写真の普及を目的に設立された。国内外の写真家の展覧会を年間15~18回ほど開催する。フランスと協力したレジデンスプログラムなども行う。

<デンマーク>
Danish National Museum of Photography、コペンハーゲン
http://www.kb.dk/en/dia/fotomuseum/index.html
国立図書館コレクションをもとに1996年創設。北ヨーロッパにおける最良の写真コレクションをもつとされ、ダゲレオタイプについてはスカンディナビア半島において最大のコレクションを誇る。

Fotografisk Center、コペンハーゲン
http://www.photography.dk/
コペンハーゲン欧州文化首都1996及びコペンハーゲン州カウンシルによって、1996年に創設される。美術としての写真からフォトジャーナリズムにいたるまで、写真についての興味を広げることを目的に、現代美術写真を中心に紹介する。

<ギリシア>
Museum of Photography、テッサロニキ
http://www.thmphoto.gr/index.asp?lng=en
1987年に創設され、1997年に正式に発足。テッサロニキ写真フェスティバル(ビエンナーレ)を行う。ギリシア唯一の国立写真美術館。

<トルコ>
Istanbul Photography Museum、イスタンブール
http://www.istanbulfotografmuzesi.com/index-en.html
2011年創設。トルコの写真文化に貢献するために創設された。

<ポルトガル>
Centro Portugues de Photograpia、ポルト
http://www.cpf.pt/
1997年に、元刑務所の建物に創設された写真センター。

<ラトヴィア>
Latvian Museum of Photography、リガ
http://fotomuzejs.lv/museum/history
1993年開館。1839-1941年の写真を中心とするコレクションを有する。シグルダ地区にはラトヴィアの写真芸術の父と呼ばれたブットゥレルスが住んでおり、1897年頃からフォトアトリエを開設。1906年頃、仲間とラトヴィア写真芸術化協会を結成し、1909年にはラトヴィアの写真家が丘に集まって初めての「写真の丘まつり」が開催した。ラトヴィアはスパイカメラで有名な光学機械メーカーのミノックスがあった。東川町とラトヴィアのルーイエナ市は姉妹都市で、東川町はラトヴィアの文化を紹介する「ラトヴィア館」がある。

<ハンガリー>
Hungarian Museum of Photography、ケチケメート
http://fotomuzeum.hu/en
1990年に創設されたHungarian Foundation of Photographyを母体に、1991年に設立される。

<ロシア>
Moscow House of Photography、モスクワ
http://mamm-mdf.ru/en/
ロシアの近現代写真のコレクション。

The State Russian Museum and Exhibition Centre ROSPHOTO、サンクトペテルブルク
http://www.rosphoto.org/en
2002年にロシア連邦の文化省により創設された。アートと技術としての写真の可能性を追求する。ロシア写真美術館を目指し、ロシア写真文化遺産のオンライン化を進める。

<ポーランド>
Museum of History of Photography、クラクフ
http://www.mhf.krakow.pl/
写真を通じて過去に対する認識を高めようとし、1986年に創設される。

<韓国>
Museum of Photography、ソウル
http://www.photomuseum.or.kr/

東江攝影美術館、トンガン
2005年に創設。2001年に東江写真村宣布式を行った寧越郡は、翌年より開催しているフェスティバル東江(トンガン)国際写真フェスティバルを行っている。

<中国>
Three Shadows Photography art center、北京
http://www.threeshadows.cn/
2007年6月に中国北京市朝陽区草場地にオープンした、中国初の写真を専門とする民間の現代アート・センター。

<レバノン>
Arab Image Foundation、ベイルート
http://www.fai.org.lb/home.aspx
1997年に写真家のFouad ElkouryとSamer Mohdad、アーティストのAkram Zaatariによって、アラブ世界の写真アーカイブを作るために創設。中東、北アフリカの写真を中心に収集。

<日本>
東京都写真美術館、東京
Tokyo Metropolitan Museum of Photography
http://www.syabi.com/
日本で初めての写真と映像に関する総合的な美術館として、1990年に東京都写真美術館一次施設開館。1995年1月に恵比寿ガーデンプレイス内に総合開館する。

伊豆フォトミュージアム、静岡
Izu Photo Museum
http://www.izuphoto-museum.jp/
2009年にクレマチスの丘(ベルナール・ビュフェ美術館、ヴァンジ彫刻庭園美術館、井上靖文学館をはじめ、庭園、レストランなどが一体となった複合文化施設)に開館。19世紀以降変容してきた写真・映像をとりまく状況や歴史を検証・提示しながら、企画展を中心とし、人間の生と表現芸術の世界を享受する美術館の実現を目指す。

清里フォトアートミュージアム(Kmopa)、山梨県高根町清里
http://www.kmopa.com/
館をサポートする真如苑、長坂町出身の教主・故伊藤真乗氏が写真好きであったこともあり、社会貢献のためにと1995年に設立された写真美術館。企画展示は同館が定める“三つの柱”、「生命あるものへの共感」「永遠のプラチナプリ ント」「若い力の写真-ヤング・ポートフォリオ-」に沿うものとしている。初代館長は細江英公氏。

土門拳記念館、酒田市
http://www.domonken-kinenkan.jp/
1974年に酒田市名誉市民第1号となった土門拳からの作品寄贈の提案をうけ、1983年に創設された日本最初の個人写真専門の美術館。土門拳の全作品約70,000点を収蔵。

植田正治写真美術館、鳥取県西伯郡伯耆町
http://www.japro.com/ueda/
植田正治本人から寄贈された15,000点の作品を収蔵し、1995年に開館。

入江泰吉記念奈良市写真美術館、奈良市
http://www1.kcn.ne.jp/~naracmp/
奈良・大和路の風物を撮り続けた奈良の写真家・入江泰吉が、全作品を奈良市に寄贈したのを機に、黒川紀章氏の設計で1992年に建設された。

写真の町東川町文化ギャラリー、北海道東川町
http://photo-town.jp/gallery/index.html
1989年に開館。東川賞で寄贈された作品を収蔵するほか、町民の創作発表、写真などの作品展示を行う。

*世界の写真美術館、ギャラリーについては下記にも詳しい。
http://art-support.com/galleries_international.htm
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by curatory | 2013-05-17 11:15 | 写真フェスティバル
2012年 11月 20日

国内外の写真フェスティバル(覚え書)

国内外の写真フェスティバル(一部)をリストアップしてみた。

アルル写真フェスティバル(フランス、アルル) Renconters d’Arles 
http://www.rencontres-arles.com
1970年に、Lucien Clergue(写真家)、Michel Tournier(作家)、Jean-Maurice Rouquette(歴史家)によって創設された、南仏アルルで夏に開催される最も歴史の長い写真フェスティバル。国内外の美術館や機関と連携して展覧会を企画し、12世紀に建てられたチャペルなど、町の文化遺産なども使った数箇所の会場で展示する。一部の企画展を除き、展示作品は原則的に未刊行(未発表発表)作品を中心として選別され、最新の写真表現、技術などに接する場を提供することを目的とする。
展覧会以外にも、スライドショー、シンポジウム、ポートフォリオレビュー、ワークショップなど様々なイベントが開催される。フェスティバルで新しい才能を発掘するために2002年より賞が創設され、2007年よりディスカバリー賞(25000ユーロ)、Contemporary Book賞(8000ユーロ)、Historical Book賞(8000ユーロ)が与えられるようになった。
運営費の46パーセントが公共の予算、37パーセントが入場料、16パーセントが私的な寄付によって賄われている(2011年)。

フォトエスパーニャ(スペイン、マドリッド) PHotoEspaña  
http://www.phe.es/
1998年にはじまった写真とビジュアルアーツのフェスティバル。ラ・ファブリカが運営し、企業や公共機関と連携して展覧会などを開催。毎年対象国を決めてコラボレートする。2005年には日本が対象国となり、日本の写真家が数多く紹介された。

ヒューストン・フォトフェスト(米国、ヒューストン) FotoFest International 
http://www.fotofest.org
1983年に、ドキュメンタリー写真家でジャーナリストのFrederick BaldwinとWendy Watriss、ギャラリーディレクターのPeter Bentelerによって創設されたFotoFestによって、1986年よりヒューストンで隔年に開催される、アメリカ合衆国における最初の写真フェスティバル。

ブライトン・フォトビエンナーレ(イギリス、ブライトン) Briton Photo Biennale
http://www.bpb.org.uk
イギリス南西部の港町ブライトンにて、2003年より隔年で秋に開催される写真フェスティバル。選ばれたキュレーターが決めたテーマによる展覧会が開催されるほか、コミッションワークも制作される。マーティン・パーがキュレーターとなった2010年のビエンナーレ(テーマ:ニュードキュメンツ)は6万人という記録的な来場者数となった。

ニューヨーク・フォトフェスティバル(米国、ニュヨーク) New York Photo Festival
http://nyph.at/
2008年にDaniel Powerらによって、アルル写真祭やフォトエスパーニャなどに影響を受けて始められた写真フェスティバル。ニューヨーク市の写真月間に併せて開催される。

ヴィザ・プル・リマージュ(フランス、ペルピニャン) Visa Pour l’Image
http://www.visapourlimage.com/index.do
1989年からフランス南西部にあるPerpignanにて開催される、フォトジャーナリズムを対象とした写真フェスティバル。

ケルン国際写真フェスティバル(ドイツ、ケルン) Internationale Photoszene Koln
http://photoszene-koeln.de/
1984年より、フォトキナと同時期にケルンで開催される写真フェスティバル。

Noorderlicht(オランダ、フローニンゲン)
http://www.noorderlicht.com/en/
Noorderlichtはオーロラの意味。ドキュメンタリー写真を中心とし、写真のもつ意味と役割についての議論を深めようと、1980年に創設されたNoorderlicht写真ギャラリーが1990年よりはじめた写真フェスティバル。

マーゲート・フォトフェスト(イギリス、マーゲート) Margatephtofest
http://www.margatephotofest.co.uk/
イギリス南東海岸にあるケント州マーゲートで2010年より開催されている写真フェスティバル。社会にコミットした(Socially engaged)写真に焦点をあてる。現代社会を変革する活動力をもつものとしての写真の役割を探求すべく、アーティスト/キュレーター/教育者のコミュニティを築き、現実的にインパクトをもったプログラムを展開することを目的とする。

テッサロニキ・フォトビエンナーレ(ギリシア、テッサロニキ) Photo Biennale Thessaloniki
http://photobiennale-greece.gr/en/
1997年に創設されたギリシア初のテッサロニキ写真美術館を中心に、翌年より隔年で開催される写真フェスティバル。

フォトグラフィア(ローマ、イタリア) Fotografia - Festival Internationale di Roma
http://www.fotografiafestival.it/index.asp?lang=eng
2002年よりローマ現代アート美術館(MACRO)を中心に毎年ローマで開催されている写真フェスティバル。毎年選ばれた写真家一人にローマを対象にしたコミッションワークの制作を依頼している。(ヨゼフ・クーデルカ、マーティン・パー、アレックス・ソスなど。)

モスクワ・フォトビエンナーレ(モスクワ、ロシア) Photo Biennale Mosocow
http://www.mamm-mdf.ru/en/festivals/photobiennale-2014/
マルチメディア・アートミュージアムを中心に隔年で開催される写真フェスティバル。

カウナス・フォトフェスティバル(カウナス、リトアニア) Kaunas Photo Festival
http://www.kaunasphoto.com/10th-kaunas-photo-festival/?lang=en
2004年から開始された、バルト圏で最も長い歴史を持つ写真フェスティバル。国内外の作家の作品を紹介するとともに、ポートフォリオレビューなども行う。

草場地春の写真祭(中国、北京) Caochangdi PhotoSpring
http://www.ccdphotospring.com/
2010年にアルル写真祭とのコラボレーションにより、北京のTinking HandsとThree Shadows Photography Art Centre(三影堂撮影芸術中心)がはじめた写真フェスティバル。期間中、数十の展覧会やシンポジウム、ポートフォリオレビューなどが行われる。

大邱(テグ)フォト・ビエンナーレ(韓国、大邱) Daegu Photo Biennale
http://daeguphoto.com/eng/
韓国第三の都市・大邱にて、2006年から隔年で開催される写真フェスティバル。2012年度には、総合ディレクターによるメイン展示のほか、世界各国のキュレーターによって企画されたスペシャル展示、ポートフォリオレビュー、シンポジウムなどが大邱文化芸術会館、大邱芸術発展所(旧KT&G)、国立大邱博物館らの会場で行われた。

東江(トンガン)国際写真フェスティバル(韓国、東江) Dong-gang International Photo Festival
http://www.dgphotomuseum.com/eng/main/view.php?go=festival
東川町をモデルとし、2001年に東江写真村宣布式を行った寧越郡が翌年より開催している写真フェスティバル。2005年には韓国初の写真美術館として東江攝影美術館が創設され、以降、東江攝影美術館をメイン会場とし、同地区内で複数の展覧会を行う。

アンコール・フォトフェスティバル(カンボジア、シェムリアップ) Angkor Photo Festival
http://www.angkor-photo.com
2005年に有志の写真家たちによって組織されたアンコール・フォトアソシエーションが主催する東南アジア初のフォトフェスティバル。冬の約1週間、展覧会、スライドショーなどが開催される。公募によってアジアを中心とした作家の作品を募集している。フェスティバルにあわせて、アジアの若手写真家のためのアンコール写真ワークショップと恵まれない子どもたちのためのアンジャリ写真ワークショップも同時開催される。

Chobi Mela バングラディシュ・国際写真フェスティバル(バングラディシュ、ダッカ) International Fotography Festival Bangladesh
http://chobimela.com/
2000年より二年に一度開催される写真フェスティバル。

香港国際写真フェスティバル(中国、香港)Hon Kong International Photo Festival
http://www.hkipf.org.hk
香港の19人の写真家によって、創造的なアイデアや、技術的な知識などを分け持つ場として創設された香港写真文化協会が主催する写真フェスティバル。複数のキュレーターによる企画の展覧会や、ポートフォリオ・レビュー、セミナー、ワークショップなどが行われる。隔年で開催される。

シンガポール国際写真ビエンナーレ(シンガポール) Singapore International Photography Festival
http://www.sipf.com.sg/
2008年にはじめられた東南アジアの写真家を中心としたフェスティバル。展覧会の作品は基本的には公募によって集められる。展覧会、ワークショップ、ポートフォリオレビューを三本柱とするほか、シンガポールの写真活動を活性化するために、ギャラリーやアートスペース、教育機関などで様々な活動が行われる。

Focus写真フェスティバル(ムンバイ、インド)Focus Photography Festival
http://focusfestivalmumbai.com/
2013年よりインド西海岸のムンバイではじまった写真フェスティバル。変化の激しい都市ムンバイを拠点にするため、初回では「都市」をテーマとした。

Reportage Festival(シドニー、オーストラリア)Reportage
http://reportage.com.au/festival/
1999年よりはじまったルポルタージュフォト(ドキュメンタリー写真)を対象とした写真フェスティバル。

バマコ写真フェスティバル(マリ、バマコ) Rencontres de Bamako, Biennale africaine de la photographie
http://rencontres-bamako.com/
1994年より隔年で開催される写真フェスティバル。マリ国の文化省が中心となり、アンスティチュ・フランセの協力で開催。 アフリカの写真とビデオを中心に紹介し、展覧会、ワークショップなどのイベントを通じて、人々の交流の場をうみだす。バマコにはアフリカを代表する写真家Seydou Keita(1921-2001)の写真館もあった。

フォトグラフィカ・ボゴタ(ボゴタ、コロンビア共和国) Fotografica Bogota Festival
http://fotomuseo.org/fotografica_2013/index.html
2007年より、コロンビアの首都ボゴタで、隔年で行われる写真フェスティバル。毎回フィーチャーする地域を世界から選び、展覧会等を市内各地にて行う。Photo Museo(コロンビア国立写真美術館)が中心になって開催している。

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写真の町東川町国際写真フェスティバル
http://photo-town.jp/
1985年に豊かな文化田園都市づくりをめざして東川町が行った「写真の町宣言」をもとに、1985年から毎年夏に開催される写真フェスティバル。写真の町東川賞授賞式を中心に、受賞作家作品展やシンポジウム、ポートフォリオレビューなどが町民のどんとこい祭りとともに行われる。1994年からは全国の高校の写真部やサークルを対象にして行われる写真大会「写真甲子園」も開催されるようになった。

総合写真祭フォトシティさがみはら
http://www.city.sagamihara.kanagawa.jp/photocity/index.html
2001年から毎年開催される写真フェスティバル。新たな時代を担うプロ写真家の顕彰と、アマチュア写真愛好家に作品の発表の場を設けるとともに、写真展を中心に様々なイベントを組み込んだ市民参加型の文化事業として位置付けられる。第2回目からは「さがみはら写真アジア賞」を創設。

塩釜フォトフェスティバル
http://gamaphoto.blog31.fc2.com/
2008年、塩釜市出身の写真家・平間至を中心にはじまった写真フェスティバル。写真関係者らを招いて、市民とともにさまざまな切り口から写真に親しむイベントを行う。展覧会、トーク、ワークショップ、ポートフォオレビューなど。ポートフォリオレビューの参加者のなかから写真賞を決定し、大賞は写真集を制作することができる。

横浜フォトフェスティバル
http://www.yokohamaphotofes.com/
日本の写真の創始者の一人である下岡蓮杖が横浜に写真館を開いて150周年となる2012年を記念して創設されたフェスティバル。シンポジウム、ポートフォリオレビューなど。

ドキュメンタリーフォトフェスティバル宮崎
有志によって構成された実行委員会によって開催される。2012年で13回目を迎える。

Kyotographie 京都国際写真フェスティバル
http://kyotographie.jp/
2013年より京都ではじまった春の写真フェスティバル。文化都市京都と写真芸術の融合を図ると同時に、京都の伝統工芸とのコラボレーションにより写真芸術が生活により深く浸透することを目指す。

写真の町 シバタ
http://www.photo-shibata.jp/
2011年より市民有志によりスタートした新潟県新発田市の写真文化プロジェクト。

六甲山国際写真フェスティバル
http://rokkophotofestival.com/index.html
神戸の写真ギャラリーGallery TANTO TEMPO、theory of cloudsを中心に、国内の写真ギャラリーや枠組み、個人、アメリカやヨーロッパの文化芸術NPO、アジアの芸術の枠組み、神戸市内の大学などの教育機関などが連携して構成されたNon-Profitの組織であるRAIECが運営。発見、教育、コミュニケーションという3つの思想を掲げて、神戸市六甲山上で開催する国際写真フェスティバル。2013年~。

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世界中の写真フェスティバルの情報を集めたサイト
http://www.photofestivals.com.au/
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by curatory | 2012-11-20 12:03 | 写真フェスティバル
2012年 10月 25日

シンガポール国際写真フェスティバル(SIPF)

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(国立図書館前広場に設けられた展示用仮設コンテナ)


 今年で第3回目となるシンガポール国際写真フェスティバル(SIPF、2012年10月5日~11月17日 http://sipf.sg/)を訪れた。SIPFは2008年にはじまったばかりのまだ若いフェスティバルで、2年毎に開催されている。フェスティバルの目的は「東南アジアの作家にとってのプラットフォームを提供する」ことであり、東南アジアではじめての試みだという。
 東南アジアの自由貿易、中継基地として発展してきたシンガポールは、2000年代頃からは、商業の拠点としてだけでなく、情報の交流や文化的な側面においても国際的な拠点都市となるべく、教育やインフラを整備してきた。2006年から政府主導ではじまったシンガポール・ビエンナーレも、国際的な現代アートの祭典として定着しつつある。
 SIPFは現代美術を扱うシンガポール・ビエンナーレの写真版を目指したもので、東南アジアの写真家たちの良質の写真を紹介しているだろう、という期待を胸に訪れてみたものの、全体の印象としてはまだまだフェスティバルとしては未熟な感じで、作品の質にもばらつきがあった。
 フェスティバルの中心を占める展示は、世界各国からの公募で集まった作品である。それら数千点に及ぶ作品のなかから、今年は、Alejandro Castellote(フォトエスパーニャの創設者の一人)、Patricia Levasseur de la Motte(インディペンデント・キュレーター)、Zeng Han(インディペンデント・キュレーター、写真家)の三名が作品を選定し、最終的にはカンボジア、メキシコ、日本、ペルー、タイ、フランスといった世界各地の25カ国から414作品が選ばれ、6箇所の会場で展示された。
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(仮設コンテナ内)

e0249498_1624958.jpg(Photographic society of Singapore, Selegie Arts Center)

 展覧会は基本的に雑多な写真の寄せ集めという印象が大きかったが、私が訪れたなかではサブステーションギャラリーの展示が宗教をテーマに4名の作家でまとめられており、Tristan Cai(シンガポール)による宗教と科学の関係を扱った作品シリーズ『Tales of Moving Mountains: Why Won’t God Go Away?』や、Fernando Montiel Klint(メキシコ)の鮮やかな色彩で現実のなかに狂気を出現させたシリーズ『Acts of Faith』などが興味深かった。
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(The Substation Gallery)

 公募のほかにもスペシャルプロジェクトとして、Wang Qingson(王慶松)の『History of Monuments』と、Thomas Sauvinによる『Silvermine』が、シンガポール美術館に近接するシンガポール経済大学 (SMU) のコンコースで展示されていた。21世紀の中国を席巻する消費文化を風刺的に描いた作品で知られる王の展示は、高さ125cm幅42mという長大なもので、ミケランジェロの彫刻や自由の女神など古今東西の様々な文化のなかで価値あるとされるモノと、つまらないとされるような事物とを寄せ集め、実際の人物にポーズをとらせて実写したものだった。一見したところCGによる合成かと思われる作品だが、すべて実際にモデルを使って撮影したものなのだという。泥まみれのレリーフ壁画調に仕上げられた作品は、その大きさにまずもって圧倒される。オフィシャルに価値あるものと認められてきた歴史と、そうでない詰まらないものとをごちゃ混ぜにして創造された新たな歴史は全体を通しても何の脈絡も見えてこない。その無意味さの半面、そこに注ぎ込まれた厖大な労力とのギャップが、公式な歴史がフィクショナルともいえる形で日々量産されている中国の現状への厳しい批判となっているのであろう。
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 Wang Qingson(王慶松)『History of Monuments』(部分)at SMU Concourse

 一方、Thomas Sauvin(トーマス・サルヴィン)による展示は、リサイクル場で廃棄処分されかかっていたネガを集め、そこからプリントした写真を200点ほど展示したものだった。80年代から90年代後半にいろいろな場所で撮られた家族写真やスナップフォトなどを中心としたその写真群は、イメージの宝庫ともいえるアノニマスな写真の魅力を伝えていた。
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 Thomas Sauvin『Silvermine』at SMU Concourse

 展覧会のほかにも、ポートフォリオレビューや、写真についてのレクチャー、フィルム上映会、イブニングスライドショーなどがSIPF会期中には開催された。今年はマグナムとの共催でのイベントもいくつかあったようだ。また、ピンホールカメラや暗室といった、一般にも親しみやすい題材で写真に取り組むことができる教育プログラムもあり、写真愛好家の裾野を広げようとする試みもあった。
 先にも述べたとおり、全体の印象としては洗練されたものというわけではなかったが、写真を見せ、語り、学ぶ場所を自分たちの手で作り上げていこうという意欲は十分に感じられた。英語を公用語として話し、近隣のアジア諸国とも密接な関係を築いてきたシンガポールという場所の利点を活かし、東南アジアの写真の拠点になろうという意気込みはわかる。だが、多方面に幅広く手をのばしすぎているだけに、焦点のぼやけたまとまりのないイベントのように感じられもした。展覧会についても、世界各国を対象とした公募展に重点をおくだけはなく、東南アジアの良質の作家を集めた企画展を開催していくことも重要ではないだろうか。シンガポール美術館を会場とした企画展が同時に開催されれば、フェスティバルの印象もまったく違うものになるだろう。
 いろいろと問題点も目に付いたとはいえ、国際写真フェスティバルを開催するという自負は十分に感じられた。ひるがえってみて東川町も、海外作家賞があるというだけではなく、「国際」の名に値する何らかのアプローチをそろそろきちんと考えるときではないだろうか。長年の歴史ある賞というだけでなく、何かを発信していける仕組みを新たに創出していく必要があるだろう。

e0249498_16192927.jpgArtist talk by Yee I-Lann at Singapore Art Museum, Glass Hall
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by curatory | 2012-10-25 15:51 | 写真フェスティバル