2016年 11月 01日
Obscura Festival of Photography http://www.obscurafestival.com/ アジア・パシフィック・フォトフォーラム(APPF)のディレクターズ・ミーティングが、今年の8月、マレーシア、ペナン島のオブスキュラ写真フェスティバル主催で行われた。オブスキュラは2013年より毎年夏に開催されている写真フェスティバルで、アジアパシフィック・フォトフォーラムには東川と同じく2014年12月から参加している。 マレーシアにはクアラルンプール写真フェスティバル(http://klpf.com.my/)もあり、今年で第20回目を迎える(1997年より開催)が、写真及び旅行をテーマとする雑誌が主催しているため、どちらかといえば商業的で、ビジネスチャンスを提供する場のようだ。 オブスキュラは、そうしたビジネスに直結するような場としてではなく、マニフェストには写真家、写真愛好家、アートラバーたちのための場をつくり、「Education」「Exchange」「togetherness」を促進するものとある。国内外の作家の展覧会だけでなく、写真家を目指す若手作家たちのマスタークラスや、ワークショップ、ポートフォリオレビューも行っており、写真について真摯に語りあうことのできるプラットフォームになることを目指している。枠組みとしてはアンコール写真フェスティバルを手本に組み立てられているように思われた。 展示会場は点在しており、歩いて周るには土地勘がないのと熱中症になりそうだったので、タクシーをチャーターして会場をまわった。メイン会場のHin Bus Depotのほか、廃屋のような建物内や、バーの一角、リノベーションされてギャラリーなどに使われているコロニアルスタイルの建物、カメラ博物館など。もともとギャラリースペースとして機能しているHin Bus DepotやWhiteaways Arcadeを除いては、どこもひっそりとしていて、そこに展示があることを知らなければ誰も入ってこないような場所も多かったが、ロシア出身のAlisa Resnikの闇に沈んだ内面を浮かび上がらせるような世界を写しだした写真などは、朽ちかけた場の醸成する雰囲気とあいまって、しばし時間を忘れて佇まずませるものとなっていた。 フェスティバルの主会場となったHin Bus Depotには、第29回(2013年)東川賞海外作家賞を受賞したミンストレル・キュイクがアーティストたちと共同で運営するオールタナティブスペースのRun Amok Gallery(http://runamok.my/wordpress/)もあり、展覧会だけでなく、身近な社会的問題を扱ったトークを行ったり、ジンを発行したりなど、幅広い活動を行っている。 それにしても、噂には聞いていたがペナンは食事が美味しい。海鮮出汁をベースにした食事はどれも好みだった。
by curatory
| 2016-11-01 12:22
| 写真フェスティバル
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